はじめに
本記事は2020/10/17に行われた勉強会、第8回 Substance Designer ゆるゆる会に参加した記録です。
こちらの勉強会は「テーマに沿ったマテリアルを事前に作成し、当日に発表形式で見せ合う勉強会」となっており、参加者が能動的に学び合う場となっています。
今回のテーマは「スタイライズド」。抽象度が高く難しかったですが、ぼくはレンガ的なやつで参加させていただきました。
サンプルファイル
本記事に使用したサンプルファイルはこちら
今回の学び
ぼくはSDつよつよ勢ではないのでまだまだ簡単な作例しか作れないのですが、せっかく参加する以上新しいことにチャレンジしようということで、Flood Fillノードを初めて使ってみました。
結論としてこれが超便利!2017年に搭載されたノードを今更ながら初体験したわけですが、手放せないノードになりそうです。
Flood Fill
アイランドごとにIDを持たせるノード。後述のノード群と組み合わせてアイランド毎に個別にグラデーションをかけたりできる。
- Flood Fill to Gradient
- Flood Fill to Color/Grayscale
- Flood Fill to Random Grayscale
- Flood Fill to Random Color
- Flood Fill to BBox Size
- Flood Fill to Position
- Flood Fill Mapper
- Flood Fill to Index
Substance Designer Doc: Flood Fill
パラメータ
Safety/Speed trade-off
アルゴリズムの精度を決定する。No failure modeが一番精度がよいけれど重い。
Override Safety/Speed trade-off
こちらも精度調整用のパラメータ。文字通り速度とトレードオフなので出力を確認しながら調整するとよい。
Houdiniでいうところのリファレンスコピーはできないかしら
今回Tile Samplerノードで岩の形状を作ったのだけれど、表情を足すためにColor Randomだけパラメータ違いのノードを複製しています。この複製というのがなかなか厄介で、オリジナルを変更したとき複製先も同じパラメータにしなければいけないので非常に面倒です。事故も起こりやすい。
そこでColor Random以外はオリジナルに紐付いたノードを作成できるといいなーと思って質問をしたところ、サブグラフを作成し、Color Randomを2つ出力として持つTile Samplerノードを作ればいけるというアドバイスをいただきました。
実際に組んでみたところ、なんか思ってたのと違う感があり、やはりSDは基本的に入出力した画像をhogehogeする方がマナーっぽいという結論に。サブグラフで作ったTile Samplerもインプットを全部手でノードを作ってつないでとしなければならず、割とそれはどうなのオペレーションを感じました。
パラメータのリファレンスコピーは需要あると思うので実装してくれませんかね。Adobe先生。
飲み会
飲み会でも色々教えてもらいました。
SDのパラメータエクスポートの仕様はいわゆるgetter的な事ができるようになっており、ユーザー側に露出するパラメータと内部的に使うパラメータをワンクッション置いて使用することができるということ。ちょっと遠回りな気がしないでもないですが、そこをはさめるのは大切なことですね。
また下記に便利でよく使うノード群をまとめてツイートしておいたので埋め込みしておきます。(酔っ払って聞いてた&原本をロストしてしまったので思い出しながら書いてます。間違え等あるかもしれませんがご了承ください)
思い出しながらメモるシリーズ。
— めんたいこ (@kickbase) October 18, 2020
SubgraphでTileSamplerを置いたとき、Inputを一気に生成するのどうするのかな?と思ったら一つ一つInput Grayscaleとかをつないでいくとのこと。
割と苦行。#YuruSubstance
思い出しながらメモるシリーズ。
— めんたいこ (@kickbase) October 18, 2020
## Shape Splatter
タイリングを生成するノード。
Flood Fillのように、以下のノードと連携して使うことが多い。
- Shape Splatter Blend
- Shape Splatter to Mask
- Shape Splatter DataExtracthttps://t.co/o0vlNl3PWf#YuruSubstance
思い出しながらメモるシリーズ。
— めんたいこ (@kickbase) October 18, 2020
## Shape Splatter to Mask
Shape Splatterで生成したタイリング形状にIDを振ってマスキングしてくれるノードhttps://t.co/mMn0k1DHKg#YuruSubstance
思い出しながらメモるシリーズ。
— めんたいこ (@kickbase) October 18, 2020
## Histogram Select
レベルの機能制限版として使うことが多い。https://t.co/kQdq7iCdYd#YuruSubstance
思い出しながらメモるシリーズ。
— めんたいこ (@kickbase) October 17, 2020
## Histogram Shift
円柱などの表現をする際によく使うとのこと。内部的にはabsしてる模様。https://t.co/fGB66Tvnvy
総じてHistogram hoge mojaはレベルの派生版の模様。
— めんたいこ (@kickbase) October 18, 2020
用途を限定することによって見ただけでわかるようにしてる感じかな。
思い出しながらメモるシリーズ。
— めんたいこ (@kickbase) October 18, 2020
## Grungeまわり
割と使った感がバレやすい(パラメータも少ない)ので多用しすぎないほうが良さそうhttps://t.co/tAw2k5A3Gn#YuruSubstance
思い出しながらメモるシリーズ。
— めんたいこ (@kickbase) October 18, 2020
## Auto Levels
Psでいうところの自動レベル補正。自動化する際レベルでは破壊的になりがちなのでこのノードを使うといい感じにアレしてくれる。https://t.co/Zt6ZGWDyf5#YuruSubstance
参考URL
今回勉強させていただいたサイトを列挙します。
- 【Substance Designer】ノードチートシート
- Flood fillで部屋認識をやってみました
- Substance Designer 2017.2 の新ノード Flood Fill
- Substance Designer FloodFillノード
- Flood FillでHeightmapに傾きをつける
成果物の配布先
他の方々のデータはこちらから。勉強させていただきます!