Houdini、難しいですよね。わかる~。
こんにちは。めんたいこです。皆さんいかがお過ごしでしょう。先日こんなツイートをしたところ、チラホラ反響をいただきましたのでそれにまつわるお話をしたいと思います。
Houdiniの難しさってなんだろう。
— めんたいこ (@kickbase) February 10, 2023
やっぱこれかなぁ。たしかにこの数のノードを見たらウッてなるよな。
でも安心して欲しいんだけど、常用するノードはほんのわずかだよ。その組み合わせで足りなくなったら少しずつ引き出しを増やしていけばいい。
最初に覚えるノードの手伝いはしてあげられる。 pic.twitter.com/TcxiPeLSOz
いわゆるポエムなので生暖かい目でご一読いただけると嬉しいです。
目次
まずは結論から
TABキーを押したときに出てくるノードの量に圧倒され、Houdiniをそっ閉じしようと思った皆さん。落ち着いてマウスから手を離し、僕の話を聞いてください。
心の準備はいいですか?
HoudinistはTABキーを押してからノードを選びません。なので大量のノードが出てきても恐れる必要などないのです。
どゆこと?と思われるかもしれませんが、HoudinistはTABキーを押す前から次に作るノードを決めているのです。
最初のうちは「そんなのモノは言いようだろ」とも思われるかも知れませんが、Houdinistの頭の中はこうなっているのです。
- こういう処理を行いたいから○○ノードを作ろう
- TABキーを押す
- どれだけ候補があろうが気にせず目的のノード名をタイプする
- ノードが作られ、目的のパラメータを編集する。
この流れがご理解いただけると、少なくともノードの候補がいっぱい出てくることの呪縛からは開放されるのではないでしょうか。
でもね。話はそんな単純じゃないんですよね。
こっちはそもそも○○ノードを作ろうがわからんのじゃ!ということですよね。
わかる…わかるよカイジくん。
というわけで続いてはノードを選ぶ方法についてお話します。
じゃあどうやって作りたいノードを決めるのさ
これは本当に難しい問題で、次に作るノードを決定するためには下記プロセスが必要になります。
- まず先にやりたいことを明確化する
- それを実現できるノードの候補をあげる
- 今回の「やりたいこと」に最も適したノードを選択する(作る)
という流れです。
なのでいちばん大切なことは「やりたいことを明確化する」なんですね。これがなければなにひとつとしてノードは作れません。
なのでHoudiniでネットワークを作るということは、ひとつひとつ機能を作っていくということに他ならないのです。
求められる機能は解決すべき課題の数だけありますし、初学者では一見トリッキーに見えるロジックを使うこともしばしばです。 そしてそれは一朝一夕では学べません。
- ノーマルを変更するとどんなことが実現可能か
- 元の形状を保持しておくとどんなことが実現可能か
- UV空間を再利用するとどんなことが実現可能か
- 近くのポイント数を調べるとどんなことが実現可能か
etc.etc...
△△するとどんなことが実現可能か
この観点を持つことができれば、続くノードを決定することができ、それはHoudiniを自由に扱うことにつながっていくのです。
最初に覚えるノードについて
こんなメンションをいただきましたのでその回答を簡単に。
最初に覚えるノード知りたいです! https://t.co/DlyTIALTaW
— ペヤングリバイバル (@kaz044) February 10, 2023
人によって様々な回答があるかと思いますが、僕はBlastSOPをおすすめします。その理由としては下記があげられます。
- SOPレベルのノードであること(SOPを制する者はHoudiniを制す)
- ジオメトリを削除するという非常に直感的な機能を持つノードであるということ
- 使用方法を間違うと、容易に破壊編集になってしまうこと
特に重要なのが3です。Houdiniはすべてがノードで作られていますが、何も考えずにいつでも非破壊編集になるわけではないというのがものすごく重要なのです。
これ以降のお話については、つづくまとめをご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。このポエムを読んだところで「結局のところ根底の不安は解決しなかったじゃないか」と思われたかと思います。
そうです。この根底にある不安を解消するためには、非破壊を維持したままジオメトリを編集していく方法や「目的(やりたいこと)」に対する「手段」としてのノード選択、複数ある候補から最善のノードを選択する方法など、様々なトピックが必要になります。
初学者の方に伝えるべきことは山ほどあり、それぞれのバックグラウンドに合わせたケアも含め大きなコストをかけてじっくり取り組むべき内容なのです。
そこでこの講座です。
CGWORLD はじめての課題でも手が動く!ネットワーク構築力を身につけるHoudini初級講座
上記に述べた大切なことを丁寧に時間をかけてお伝えする講座になっています。
すべてのシーンは本講座用にオリジナルで作成しており、くわえて8時間x3日間という充実した時間もあなたの理解を助けてくれるでしょう。
企画していただいたボーンデジタル様には参加者への個別サポートがおろそかにならないよう、定員は少なめに設定していただきました。(商業的な意味合いだけで言えば人数は多いほうがよいのですが、参加者個別のケアを優先しています)
なんだよ結局宣伝かよと思った諸兄もおられるかと思いますが、それほど気合の入った講座になっています。
僕はHoudini独学勢なのですが、初学者だった当時「こんな講座が欲しかった」と思うものを具現化したものになっているはずです。
悩めるHoudini初学者の助けになれるよう目下カリキュラムを増強中です。
講座でお会いできることを祈って。